The story of "LIFE"

第 13 章「革命機関紙」
第 01 節「エピローグ」

第 03 話
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議事堂への道はすっかり平穏を取り戻していた。

一方で、議会及び傍聴席は、外まで聞こえるほど騒がしくなった。

北オルブーム港から「闡提(せんだい)本島」に入った船が、旅行者を上陸させている。

各国の移民を受け入れるとあって、かつての陰気な鉱山地帯は姿を変え、観光客もたびたび訪れる。

杖を付いた高齢の紳士が、上品な老婦人の手を引いて降りてきた。

「向こうだね、行ってみよう。」
「ええ。」

保守派が多数を占める、半ば閉ざされた国民性の中へ、萌え出ずるグローバリゼーションの芽は今、次なる時代への高鳴りとなっていた。

そのため内政は揺れているようだ。

「みんなの子孫も移民しているようですよ。」
「素晴らしいじゃないか。
きっと発展するだろう。」

ポカポカと暖かい。
紳士が上着を脱ごうとするのを、婦人が手伝った。

だんだん大きくなってくる場内の怒号を聞いて、微笑み合った老夫婦は実に仲睦まじい。

「元気があっていいねえ。」
「はい、あの熱はきっと、良い方向へと向かうでしょう。」

老婦人は日傘を取り出すと、自分だけでなく夫の上にも差そうとした。

その手を取って、老紳士は傘を持ち、二人仲良く議事堂の階段を上がっていくのだった。

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