第 12 章「八葉蓮華の妙法」
第 05 節「妙法広布の大願」
“LIFE”という、生命尊厳性への究極信仰に目覚めた世界は、生きとし生きる歓喜に満たされた。
生老病死という四苦までも、生の喜び、老の喜び、病の喜び、死の喜びに変わってしまった。
生きることは何と素晴らしいだろう。
老いることは他者をいたわることだ。
病めることは尽きせぬ感謝を広げる。
死することは今生を永遠成らしめる。
どの局面にも、「ありがとう」の心と言葉が交わされるようになった。
“LIFE”を知らずに苦しんでいる人がいると聞けば、訪ねて行って語り合うようになった。
生の数だけ悩みがある、苦しみがある。
新しく生まれ出(い)ずる所に教育があり、反発があった。
世代、年代ごとに抱える問題があり、過去の経験だけでは解決しなかった。
人類は常に、新しい人が、青年が、少年少女たちが、悩み葛藤しながら自分たちの時代を、世界を作っていく。
だからどの時代にも“LIFE”を説き、広める人々がいた。
少女モモルが、リザブーグ城を中心とする巨大な“LIFE”の魔法陣を布陣して、天に舞い遊ぶ悪魔の大群を残らず地に堕とし、養分に変えた如く、世界に妙法を広く布陣するならば、悪魔は消え去り、生という生が輝き光るのである。