The story of "LIFE"

第 12 章「八葉蓮華の妙法」
第 02 節「千界の破壊神」

第 13 話
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カーサ=ゴ=スーダに近い六芒星の頂点では、橙鬼が火を焚いて儀式をしていた。

逆さに吊るされた鶏には刃物が突き刺されている。

だが一鬼が姿を消し、二鬼がいなくなり、あっという間に火の周りから鬼が見えなくなった。

作戦を展開したのはレヂョウの第九捕縛部隊だ。

手薄になった中心部へ、ゼネラル=ツテンヴァが歩み寄る。

気配を察していても、滅鬼ルワラは破壊神崇拝をやめなかった。

否、体がクセになってやめられないのだ。

水の球体が現れて、ドバッ、と火を消す。
くすぶっていた残り火も、湿気を含むミストで鎮火された。

さすがのボス鬼も、礼拝を止めて振り返った。

目が燃えるように怒っている。

だがツテンヴァの怒気はそれを凌駕していた。

一瞬で凍てついた鬼神の闘志は、姑息な手立てを探るキョロキョロとした目配せに変わる。

ドスン、と音がして、ルワラの胸板が打ち付けられた。

素早いタックルのようなシールドバッシュに、“LIFE”が込められている。

もし、力と打撃だけならびくともしなかっただろう。

衝突面は激しい電気ショックのようなダメージを受け、退け反った体勢は自力で立て直せない。

これこそシェブロンが求め、広め抜いてきた所の、誰にでも発動できる究極魔法“LIFE”の威力である。

剣の柄で下顎を突き上げられると、滅鬼ルワラは両手で首を押さえて後ろへ吹っ飛んだ。

捕縛を終えたレヂョウらは、ザコ鬼全体を囲む一帯に“LIFE”を布陣する。

充填が始まった途端、横たわっていた鬼も、縛られて座り込んでいた鬼も、逃亡を試みていた鬼も、皆足元からひっくり返されたように飛び上がり、転倒した。

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