第 12 章「八葉蓮華の妙法」
第 02 節「千界の破壊神」
殺鬼ムッガは、急激に体が重くなったように立てなくなり、地を這った。
布陣を部下たちに任せたラッツピンも来て、戦いを挑む。
「あんたは人間か?
それとも合成獣か?
逆方向魔法陣が邪魔だから止めに来てやった!」
鬼神は悔しそうに拳を叩きつけたが、起き上がれない。
「お前一人が充填を止めただけで六芒星は崩れている。
戦って方陣を維持するか、このまま包囲されて餓死するか。」
苦し紛れの咆哮を上げたが、それで力が入るわけではない。
「“LIFE”の中では何もできないか。
生きたければ戦えばいい。
戦わないなら外には出られない。」
頭表に怒りの血管を浮き立たせて、這い付く張り襲い掛かった鬼神はあまりに弱かった。
バグティムトに一撃ノックアウトされ、うつ伏せに倒れ込んでしまった。
近くの通信拠点まで繋がる無線機を使い、遠くリザブーグ城へ連絡する。
『こちらラッツピン。
ナズテイン取れるか?』
すぐに応答があった。
『こちらナズテイン。
北の頂点は?』
『ザコは掃討済み。
ボスも起き上がれない。』
『わかった。
周辺からの攻撃に備えて待機してくれ。』
『駐屯だな。
補給を頼んだ!』
『すぐに送る。』
第七部隊と第八部隊は、交代で“LIFE”の方陣を形作り、悪しき六芒星の頂点一つを機能不全に追い込むことに成功した。