第 12 章「八葉蓮華の妙法」
第 02 節「千界の破壊神」
師の前に戻り、作戦を宣べよう。
今度はヱイユも獅子王の会座に入り、膝を着いて敬った。
「よく来てくれた。
“LIFE”の守護を頼む。」
「はい、必ずお守りします。」
ノイは両手で肩を抱くようにし、幼少時以来の再会を懐かしんだ。
「大きく、・・・立派になったな。」
「どうしてもLIFEを護れるようになりたいと、願いを立ててまいりました。」
「それはわたしも、全く同じだ。」
人の親になった今、ノイは少年の頃の面影が残るかんばせに、思わず目頭が熱くなった。
ヱイユもまた、あまりの温かさ、有り難さに、目尻を拭わねばならなかった。
ぼーっと見ていたフィヲも、途端に感激した。
「いいなあ、ずーっとお仕えされたのね。」
「兄弟子がいてぼくたちがいる。
後にも続いていくように。」
タフツァは意識が回復せず、うなされていたが、なぜかこの時だけは安らかな表情をして、両頬に涙が伝った。
「ああ、分かるんだ、タフツァ・・・!!」
ヤエが抱き起こすようにして呼びかけても、まだ目は覚まさない。
「心配するな、俺に任せておけ。
お前にはやることが山ほどあるからな。」
タフツァを励ますように、ヤエが寝台に敷いた“LIFE”の魔法陣に魔力を注ぐと、無意識ながら口を開いて微(かす)かな声を発した。
ヱイユが促したので、ファラは部屋で話し合ったことを語り始めた。