The story of "LIFE"

第 12 章「八葉蓮華の妙法」
第 01 節「師敵対を弔(いぐる)む」

第 09 話
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ロマアヤ、ウズダク、メビカへの技師派遣団を指揮して、ブイッド港からフスカ港に入ったトーハは、衛兵ジスドの隊に合流後、シェブロンに手紙を送った。

「先生、イデーリアの通信網は安泰です。
次はミルゼオ国の通信を整備してリザブーグに繋ぎます。
その後がレボーヌ=ソォラでしょう。
ルモア港まで繋いだ後、ミナリィから城下へ戻りたいと思います。」

彼らのはたらきがなければロマアヤ諸国連合は勝てなかったかもしれない。
魔族との戦闘のノウハウが共有できないからだ。
また、良い意味で競い合う意識が作用したことも確かである。

プッゴスの隊によってもたらされたトーハの手紙を開いて、シェブロンは心から感謝した。

「八十歳近いトーハさんのリーダーシップのおかげで、リザブーグ、メレナティレの技師たちが味方となり、各国を通信で結んでくれた。
セト国では元々の軍事通信網が活用されたという。
巨大な方陣を張ること以上に、“LIFE”を胸に抱いた人と人とをつなぐ事業がいかに偉大であるか。
その功績を残したいし、後代まで継いでいってもらいたい。」

戦術・戦略に長けたスヰフォスは、トーハが打つ手の速さ、良い人物を見つけて味方にする能力に脱帽する思いだった。

トーハもまた、ヨムニフに怒り心頭しているのだ。
LIFEへの裏切り、大切な仲間を奪った所業は到底許されるものではない。

それは護衛騎士ノイも同じだった。

島の少女エナが七虹龍の力で「天宮魔神殿」への道を開いてくれたことをシェブロンに報告し、何としても師の元へ駆けつけようと心に決めていた。

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