第 12 章「八葉蓮華の妙法」
第 01 節「師敵対を弔(いぐる)む」
「今回、戦闘が起こった七つの地域から、それぞれ代表を出すようにしたい。
これは元々のLIFEメンバーだけの戦いではないからだ。
未来まで語り残すためにも、召集を行おう。」
全権を託されたファラが、思うところを遠慮なく述べる。
教え子を助けるため、スヰフォスは問う。
「戦力が落ち過ぎぬよう、慎重にだな。」
「はい。
各地から一人でもいいんです。」
フィヲが実戦を想定して語る。
「空中戦になるわ。
物理アタッカー、盾、魔法アタッカー、ヒーラー、サポーターの割合はどうかしら。」
「まず、一番大きい七虹龍には乗員を固定しない。
ぼくの足場になってほしいんだ。」
「まだ会ったことはないけれど、エナちゃんの協力が必要ね。
わたしはファラくんのサポート!」
元黒龍王ギロス=モルゾムが、今は「七虹龍」の名でルング=ダ=エフサの少女エナの召喚獣となった話は広まっている。
その大きな背中を借りて空中で物理戦を展開したい。
「ザンダがロマアヤ代表、オレンジの竜。
いつも助けられているからね。」
「サザナイアさんは?」
「オルブームの代表になってもらおう。
水色の竜。
あと、セト国を代表してズンナーク。
青い竜に騎乗。」
多忙を極めるナズテインも、この場は外せないので聞いていてくれた。
「ミナリィ~ルモア航路と、当面はルモア港にも部隊を置きましょう。
モアブルグの巡査隊、アミュ=ロヴァの本陣衛と連携が必要です。」
「助かります!
それならルアーズさんとアンバスさんも、参戦してもらおう。」
「アンバスさんは紫の竜、ルアーズさんはフリー?」
「うん、機動力を生かせるように。」
「黄色の竜に、ソマさんは?」
「そうしよう、大地の術士は少ないから。」
「あとタフツァさん、動けるかしら・・・?」
シェブロンが話の輪に入ってきた。
「フィフノスを放すわけにいかない。
また奪還されても危ない。
タフツァ君は要衝を護ってもらおう。」
皆で頷き合う。
「黄緑の竜はユナーファさん。
遠隔物理アタッカーよ。」
「うん。
ヤエさんは赤い竜がいいかな。
レボーヌ=ソォラ代表。」
これで八部衆のうち七竜の乗り手が決まった。
「レナフィーはわたし専用!
竜族のテレパシーでみんなと連絡を取るわ。」