The story of "LIFE"

第 11 章「究極の魔法」
第 03 節「ビレッジビオム」

第 06 話
前へ 戻る 次へ

ズシン、ズシンと、まるで無数の隕石が落ちるように、悪魔が、魔獣たちが、大地に向かって落とされた。

悪魔と悪魔が討ち合い、竜と竜が激しく戦った。

丘に降りてくる敵はいなくなった。

「リーシャ、あなたの体がもたないから、後は任せて!」
「平気よ、無限の力が湧いてくるの。
おねえちゃんの“LIFE”を見せてもらってから、ずっと。」

魔の大群は壊乱し、敗走する者も殺し合った。

まさに全滅である。

すでにリーシャは、空のただ一点を睨んでいた。

女悪魔ミュネフィ=リットワッドだ。

「わたしが相手よ、来なさい・・・!!」
「何を、・・・この小娘!!」

飛来するミュネフィに、リーシャが杖を振り上げた。

紫色のプラズマが垂直に走って、女悪魔の体を形成する物質という物質が凍りついた。

局所的、絶対零度からの反動だった。

地面にメゼアラムが描かれる。
急落下のゾーが発動する。

凍って抵抗できないまま、ミュネフィが大地に叩きつけられる。
その瞬間を魔法陣に捕らえる。

間際で召喚されたカコラシューユ=ニサーヤが牙を剥いて襲い掛かって来る。

「あなたの喚び手はもういない。
元の世界へ還りなさい・・・!!」

鮮やかな“LIFE”が現れると、ブロンドに輝く白いイタチは、激しく分裂して大気の塵となって消えた。

強力なアンチ・メゼアラム、アンチ・ドファーによって、実体を維持できなくなったのだ。

「これでいいのよ。
元々あんな生き物は存在しなかったのだから。」

そう言って、リーシャは振り返り、にっこりと笑った。

前へ 戻る 次へ
(c)1999-2024 Katsumasa Kawada.
All Rights Reserved.