第 11 章「究極の魔法」
第 03 節「ビレッジビオム」
両目からポロポロと落ちる涙の滴を拭こうともせず、キラキラと笑顔をはじけさせて、リーシャは魔法陣に見入っていた。
「お華みたい・・・。」
ソマは驚いた。
師シェブロンが説いた、この魔法陣の意味を、幼いリーシャが見て取ったからだ。
「先生はこの形を『八葉蓮華』と言われていたわ。
私たちの現在の“LIFE”には、過去の結果と、未来の原因が、どちらも具わっているんですって。」
「うん、きっとそうよ・・・!!」
なぜだろう、初めて見聞きしたはずなのに、いつかどこかで聞いたような気がする。
この“LIFE”の縁に触れて、長い長い時を隔てて、「思い出した」という感覚、そして感動。
「わたしたちはもともと“LIFE”だった。
この光は魔法ではないの。
“妙法”というのよ・・・!!」
そう言ってソマに抱きついたリーシャが、まるで幼いムヴィアのように思えて、懐かしい温もりを強く抱きしめた。
「リーシャ、おかえりなさい。
今まで私たちを護ってくれて、本当にありがとう・・・!!」