第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 10 節「“LIFE”の一法とは」
再びテンギの輸送車列に追い付いた。
LIFE騎士団は、敵を外側へ追いやったり、引き付けて押し返したり、依然攻防を続けている。
ヱイユは援護射撃を与えた。
大型モンスターが柩車の上に這い上がる。
騎士たちの手に負えない。
目が一つ・六本脚のトカゲとでも言うべきか。
額に六芒星が刻まれている。
ヱイユが斬撃を加える。
ショックスパイクの反撃を受ける。
トカゲが起き上がり、掴みかかる。
アース(地)属性の剣で、脇腹から逆(さか)向きの襷(たすき)斬りを浴びせる。
飛びかかられる。
正面から額を打つ。
体液を分泌したトカゲがぶるぶると全身を震わせて毒液を撒き散らす。
ヱイユが退避する。
怪物はテンギの柩を攻撃し始めた。
同型のモンスターが群がってきた。
騎士たちが戦おうとしている。
「毒液に気をつけろ!
遠隔攻撃と車道の確保に徹してくれ!!」
灰竜アーダを召喚する。
複数の敵を相手に猛攻を開始した。
ヱイユは車上で暴れる個体を攻める。
ザイア(凍結)で体液ごと封じ込めた。
剣で横凪ぎに振り落とし、車の破損を調べた。
トカゲが酸性の唾液で溶かしてあけたと思われる穴がある。
そこから指が出てきた。
“LIFE”の魔法陣を立ち上げるよりも速く、拳が穴を突き破った。
「こいつは俺が引き受ける!
各部隊は次の作戦を展開してほしい!!」
護送は失敗だ。
もう一度、テンギを封じ込められるだろうか。