第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 10 節「“LIFE”の一法とは」
「助かるよ。
今、テンギを城に輸送している。
そこがホッシュタスに狙われると危ない。
援護してもらえないか・・・。」
「いいが、城のどこにテンギを閉じ込めておくつもりだ?」
「これと同様のバリアの中と考えていた。
拘束に留まるが、労役に従う相手じゃない。」
「はははっ、テビマワを攻めた時のお前に聞かせてやりたいな。」
タフツァも声を上げて笑った。
「一度は信じてやりたかったんだ。
チャンスを作ってやりたかった。
彼らは、僕が信じようとする心を裏切っただけでなく、彼ら自身の“LIFE”を裏切った。
それは彼ら自身が一番分かっているんだ。」
「一度と言わず、悪心が滅するまで、何度でも呵責を与えてやればいい。
業(ごう)とは自分のしてきたことの報いだ。
尽きるまで、飽きるまで、全てその身に受けきってもらおうじゃないか。」
やはり攻め抜くことが“LIFE”に目覚めさせる直道(じきどう)と言えよう。
粘り強く、何度でも対峙して、悔い改めさせるしかない。