The story of "LIFE"

第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 10 節「“LIFE”の一法とは」

第 41 話
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別行動となったソマは、ヱイユと共に、アミュ=ロヴァへ帰る仲間たちを見送った。

「ノスタムさん、ありがとう!
みんな、お願いねー!!」
「お二人も、お気を付けてー!!」

これでレボーヌ=ソォラは安心だ。
ミルゼオ国をどうするか。

「なあ、コダーヴ辺りは誰が守っている・・・?」
「騎士長ムゾードフよ。
プッゴスさんの部隊が伝令。」
「使いを出そう。
アーダに頼むか・・・。」

決して上手くない字で手紙を書いた彼は、灰竜を喚んで語りかけた。

『アーダ、LIFE騎士団のキャンプを見たことがあるだろう。
コダーヴ市に近いキャンプを探して、これを届けてほしいんだ。』

活きのいい返事だ。
ヱイユの心が軽くなったので、アーダも同じ苦しみから解放されていた。

「ふふっ、あなたにしては可愛らしい布を使うわね。」
「アーダの首に結った布、あれはヒユルが落としたものだ。
俺を庇(かば)って死んだ。
弔ってはやったが、・・・女の悪魔に死骸ごと取り込まれてしまったんだ・・・。」
「そんな・・・!!」

恋敵と憎んだ相手がヱイユの生命を助け、身代わりに生命を落としたばかりでなく、悪魔に力まで奪われたとは。

「『精神をやられた』って、そのことだったのね・・・。」
「そう、悪夢にうなされ続けることになった・・・。」

ソマは素直にヒユルの死を悼んで、彼の悲しみに寄り添った。

しばらく無言でいたが、ヱイユは自身を励ますように言った。

「感傷は悪魔の思う壺だと分かった。
本来“LIFE”には感傷などない。
悪魔が“LIFE”を破壊するために感傷を用いるんだ・・・!!」

その惑いも、ソマがいなければ打破されることはなかった。
人と人とが力を合わせ、智恵を出し合ったことによる。

やはり、一人で戦い続けることには限界がある。
今二人は、限界を越えて進む力を得ようとしていた。

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