The story of "LIFE"

第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 10 節「“LIFE”の一法とは」

第 39 話
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久しく苛まれた夢が、見たこともない喜色に溢れ、幸せな温もりと安堵に包まれていた。

『ソマ、会いたかった、会えてよかった・・・。』
『ヱイユくん、LIFEを護ってくれてありがとう。』
『このままずっと、一緒にいよう。』
『ええ、もうどこにも行かないで・・・。』

二人同時に目を開く。
視線がぶつかって笑い転げる。
囁くようにはしゃぎ合う。

「何の夢を見た・・・?」
「あなたの夢よ。」
「俺も、お前と一緒だった・・・。」

また笑い転げる。
触れ合うことがくすぐったい。
それでも愛しかった。

「私とあなたが一緒にいるのは、とても善いことだわ。
きっと、別々の場所で戦うよりもずっと。」
「ああ、そう考えることにするよ。
敵が多いからこそ、戦いが困難だからこそ、俺にはお前の力が必要だ。」

一人で戦い続けることの限界が、闘神ヱイユの心に変化をもたらした。

「キャンプで話した通り、手始めはミルゼオの守護にあたる。
俺とお前が手を取り合うなら、世界のために何ができるだろう・・・。」

彼の胸に顔を押し当てたまま、ソマがくすくすと笑っている。

「アーダの、・・・お嫁さん探し、とか。」

二人で笑う。
アーダが声を発する。

「そうだな、こいつと初めて会った場所へ、行ってみようか。」

彗星の軌道から、雲が南北に晴れていき、広大な夜空は流星に彩られて、キラキラと輝いていた。

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