The story of "LIFE"

第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 10 節「“LIFE”の一法とは」

第 34 話
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大空を突き抜けた先、大宇宙の“LIFE”に向かって、ソマとヱイユは一人になると、深い祈りを捧げるという。

この“LIFE”誓願の祈りは、大小の宇宙を交流させ、小我を大我にまで昇華させる。

シェブロンが教え、第二世代のツィクターとパナ、第三世代のヱイユとソマを経て、第四世代とも言うべきファラにまで伝わった。

今、この祈りが、音律が、母なるアズライマを包もうとしていた。

竜族が、互いにしか通じない声を持つように、“LIFE”の祈りもまた、互いに呼び合う性質を持っている。

ソマの祈りがヱイユに、ヱイユの祈りがソマに、届いた瞬間だった。

大地の魔法を得意とするソマにも、土壌から金属を取り出す錬金術のようなことはまだできない。

しかし自然界に起こる炎も鮮やかな赤を放って美しい。

遠く離れて行方の分からない幼馴染みの恋人に、それと分かる合図を送れないだろうか。

彼女はインツァラの花火を打ち上げようと思った。

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