The story of "LIFE"

第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 10 節「“LIFE”の一法とは」

第 24 話
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それは自然界が生んだ鳥類の大型種ではなかった。

馬頭神エンリツァーカ=ギールと同様、悪魔結社マーラの手による合成生物、書物の中の怪物の類(たぐい)である。

悪魔鳥レブゥワール=シヅォーヌと名付けられた猛禽は、人の言葉を話し、魔法を使った。

「ザンダ様、遮光レンズで上空をご覧ください。
翼の数、足の数が、・・・まるでテンギのよう・・・!!」

少年が覗き見たグラスの先に、無数の翼と手足のようなもの、そして長い尾を振り乱してこちらへ襲いかかってくる怪奇鳥が確認できた。

今度はファイアスパイクで迎え撃つ。
炎は十分引き寄せてから燃え上がらせるのがいい。

ゾー(重力)で引っ張った時、頭の中に直接鳴り響く大音が起こった。

『小僧、汚ラワシイ手デワタシニ触レルナ・・・!!』

耳を塞いでも頭が割れそうなほど鳴った。

物凄い力で抵抗を受ける。
何かを引いているわけでもないのに、逆に引き上げられた。

「足が、離れるッ・・・!!」
「ザンダ様、魔法を解いてください!!」

ベリオングかしがみついて助けてくれた。

如何に魔力が強いと言っても、まだ少年の体格だ。
簡単に持ち上げられてしまうだろう。

しかし、彼には船上の全員を守り抜く責務がある。

「これで、どうだ・・・!!」

インツァラ(爆発)が二発、三発と連続して起きる。
重力で引くのはやめ、軽くして爆風で飛ばすことにした。

声は皆に聞こえていないようだ。
アンチ・マジックのロニネを自分にかける。
悪魔鳥の声がバリアの外で拡散した。

船の真上から遠ざけた。
海面を乱し荒らして、起こしたトルネードで敵を吹き上げる。

衝撃を伴った怪物の声で破られかけたロニネを再び張り直す。

「海よ、もう一つ・・・!!」

小さな体で、更なるトルネードを立ち上げた。

上空へと立ち上る黒い円筒状の渦が二本、巨鳥の自由を奪い、羽を撒き散らしていく。

ここからがザンダの本領だ。

「・・・電光よ、雷鳴よ、・・・テダンッ!!」

自ら作り出した不安定な大気の状態を利用して、竜巻と竜巻の間に雷電を迸(ほとばし)らせる。

少年の髪の色とよく似た、紫色の稲妻だった。

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