第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 10 節「“LIFE”の一法とは」
ザンダが最初に取った行動は、一方向性ロニネの立ち上げだった。
船の上に魔法使いは彼しかいない。
「まずは魔法弾で海に落とす!
それにしても、弾が全然足りないな・・・!?」
大砲が左右に三基ずつある。
この船に登載できる弾数は 120 発に限られる。
船乗りに伝えた。
「大砲は敵を倒すためじゃなく、船を守る時だけ使ってくれ!
戦闘はおれたちに任せて!」
ロマアヤは元々魔法に長けた民族である。
鉄の弾丸の中身は火薬ではなく女性たちが込めた魔法だった。
「ベリオング、あれに当たるとどうなるんだい!?」
「魔法が使えなくなり、衝撃波で飛ばされます。
殺傷力はほとんどありません。」