第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 10 節「“LIFE”の一法とは」
“LIFE”を聞き、実際に自身の生、他者の生、宇宙万象の生の中に見出だした人々は皆、“彼”と共に歩み、“彼”と共に全世界を包もうと、祈り、行じ、学んだ。
そして後に続く人々を育てた。
未来万年(ばんねん)に渡り、“LIFE”の正法がアズライマ(星)を光輝で満たすことを願って、広めに広め、歩きに歩いた。
万人(ばんにん)に開かれた無数の足音は、“彼”がそうしたように、四季を織り成し、昼夜を分かち、この世の暗黒を、絶望を無限の光で照らし始めたのである。
“LIFE”の願いは神々の願いでもあった。
美しい七つの音律が、空間を生の喜びで満たす時、火の神は盛んに燃え上がり、水の神は清浄にして慈恵の雨をもたらした。
大地の神は豊穣な実りを与え、風の神は健やかな体と心を育んだ。
竜神は威光を得て勢力を増し、天と地と人とを有為に交流させる。
アズライマは七つの“LIFE”の音律に満たされる時、最も生命力に溢れ、最も豊かな運行をもたらした。
星の生命もまた“LIFE”であるからだ。
太陽は無数の眷属(けんぞく)の星星を連れ、“LIFE”に則(のっと)って広大な宇宙を巡り、悠久の旅を続けている。
宇宙の生命が“LIFE”そのものであるからだ。