The story of "LIFE"

第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 09 節「本有(ほんぬ)の発現」

第 38 話
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人馬を送るということは、同時に糧道の確保を意味する。
内陸のリザブーグ城よりも、ミナリィ港のほうが調達・輸送しやすい。

「リョジーブ、早速任務だ。
フスカ港と陸路、海路の交易を強化してくれ。
リザブーグを経由する必要はない。
それからメビカ、ウズダグと交易ルートの確立を急いでくれ。」

指示を受け慣れた相手だが、これまでと異なり、内政と外交に渡る内容に慌ててしまう。

「古くは海賊による略奪の脅威があったと聞きます。
今は空襲を撃退できる戦闘員の配備が要ります。」
「その通りだ。
定点の警備だけではなくなる。
レンガーの第二部隊にフスカ連絡船の護衛を頼みたい。
ヌザルムの第六部隊はメレナティレ航路へ。
オルグスの第四部隊はイーゴレーの隊と共にメビカ航路へ、次いでスタフィネルへ。
マシンクの第五部隊はジダッツの隊と共にブイッド航路へ。」

ここまでが海路の担当だ。

「ウタックの第三部隊とドリュフォスの隊でフスカへの陸路を、ハッボスの第十部隊とムーモラの隊でリザブーグへの陸路を頼む。」

そしてナズテインの第一部隊はシェブロン、スヰフォスが育てた若者たちを受け入れるため、城下へ引き揚げる。

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