The story of "LIFE"

第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 09 節「本有(ほんぬ)の発現」

第 22 話
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長旅から凱旋するように、ザンダはドガァの背を降り、歩いて市街に入った。

ナーズン、バミーナも武器を収めて、にこやかに手を振る。

ベリオングとポートルが出迎えた。

「ザンダ様、ご無事で・・・!!」
「大変な役目ありがとう!
ポートル、よく乗りきってくれた。」

元々主従のようなものだ。
手を取り合い、肩を抱き合って讃えた。

「シェブロン先生の帰還は成功したよ。
みんなのおかげだ!」
「家老は、ロマアヤへ・・・?」
「うん。
国はおれたちが守らなきゃ。
ベリオングも、家族がいたな。」

戦線を共にすることが主(おも)であったザンダが、自分の家族のことを気にかけてくれていたとは。

異国の地で復興の重労働に身を挺していて、家族を思わぬ日などない。

「お心遣いうれしく思います。
家のことは任せてきましたから!」
「悪いな、オルブームへの渡航まで一緒にお願いしたいんだ。
現地の人たちとロマアヤで、同盟関係を築きたい。」
「光栄です、どこまでもお供します・・・!!」

ベリオングが瞳を輝かせ、ポートルの表情も明るくなった。

「やんちゃ坊主が逞しくなったなあ・・・!!」

祖父にも等しい老技師トーハの顔を見ると、ザンダは急に感極まって駆け寄り、その懐を借りて泣きじゃくった。

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