The story of "LIFE"

第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 09 節「本有(ほんぬ)の発現」

第 18 話
前へ 戻る 次へ

幌(ほろ)のない馬車に武器を身構え、臨戦態勢でナーズンとバミーナが森を駆け抜ける。

彼女たちは左右に危険がないか見張っているのである。

手に汗握ってノスタムが馬を御した。

その前を駆けるのはドガァに跨(また)がったザンダだ。

機兵の銃撃がないとも限らないので、彼は馬車に一方向性のロニネを張っている。

今ではリザブーグ周辺、メレナティレ周辺がすっかり安全になった。

しかし都市から離れた森の街道では何が起きるか分からない。

時々ザンダが何か叫ぶのだが、風を切っているので聞き取りづらかった。

「お声は聞こえないけれど、ああして剣先で指されるので、言おうとされることは分かるわ。」

付近には、鳥やコウモリの翼を合成された動物が点在していた。

中でも不気味で、遭遇するたびに叩き落とさねばならないのが、有翼のヘビだ。

「外を遮断して内を通す、この不思議なバリアのおかげね。」

ザンダは消耗を最小限にして、道を急いでいる。

前へ 戻る 次へ
(c)1999-2024 Katsumasa Kawada.
All Rights Reserved.