The story of "LIFE"

第 10 章「無量義(むりょうぎ)」
第 09 節「本有(ほんぬ)の発現」

第 06 話
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最小の衝撃で空気の破裂を起こして、バチンと毒蛾を弾き飛ばす。

落下した地点では、迷彩色の黒ローブで顔を半分隠した擬態師エモラヒが、クスクスと鼻を啜(すす)るように笑っていた。

ファラから分離した小竜リールは、何かを振り払うように頭を振っている。

そしてエモラヒに手繰(たぐ)り寄せられ、一歩、また一歩と歩いた。

「大丈夫か!?
・・・くそッ、動物を操っているな!」

リールに駆け寄って抱き上げると、魔法の糸を引き千切り、頬を叩く。

「しっかりしろ!」

小竜は意識を取り戻したが、ぐったりしてしまった。

今度は妖孤ラナシーヴを召喚してリールを変化させる。

よろよろと場を離れ、休息した。
ファラがロニネで守る。

「さあ来い、大地に沈めてやる!」

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