The story of "LIFE"

第 09 章「無尽(むじん)」
第 02 節「所具(しょぐ)の法性(ほっしょう)」

第 19 話
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「あと7本・・・!!」

ナックルが飛んできた。
一つをインツァラ(爆発)、もう一つを剣先で受けた。

ナックルが破損する。
ファラの無刃刀は高熱を帯びていた。

ガトレーンが走り寄って剣を拾おうとしたので、そこへ雷電を迸らせた。
まだ一帯が電光に包まれている間に、テンギの顔面目掛けて、攻撃型ロニネで身を包んだファラの体当たりが炸裂していた。

今度はテティムル(吸収)を宿した剣で、テンギの横面を、額を、はたき、突き、阿修羅の如く攻めまくる。
魔力を奪いながらの連続攻撃だ。

ファラを捕らえようと掴みかかった手に、ザイア(氷)へ切り替えた魔法剣がヒットする。
テンギの手は凍り付き、感覚が失われてしまった。
そこを一振り、小手が割れるほど、強打した。

腕組みしていた両手が、ファラに掴みかかる。
バチン、と電気を発したファラの体が、それを弾き返す。

胸元にタックルが決まった。

『苦しい、あと少し、向こうまで押し通したい・・・。』

着地したファラが、10本もある足を横薙ぎに、トゥウィフ(衝撃)で払った。
バランスを崩したテンギが転倒しそうになる。

足が1本着き、2本着くと、再びバランスがとれてくる。

ここで大地から、竜巻を起こした。

ガトレーンは吹き飛ばされていった。

ファラは自らロニネを張った。
フィヲは身じろぎもせずホッシュタスを睨み続けている。

風に斬り裂かれるテンギを、ファラは更に軽くして浮き上がらせた。
旋風が磁力を帯びていく。

ズズズドーン・・・!!

磁気に呼ばれた天然の雷電が、テンギの肢体を貫通したかに見えた。

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