The story of "LIFE"

第 08 章「星辰(せいしん)」
第 02 節「烈日衝天(れつじつしょうてん)」

第 12 話
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ファラは更に敵兵を叩き斬りながら、横目でフィヲの戦いぶりを見て頼もしく思った。
すでに彼女に惹かれること恋の領域であって、友情で説明できるものではない。

けれども二人の、同じ師へつながりゆこうとする本願は、単に恋人だとか親友だとか、その次元を超えていた。

今回の出征で同じ戦場を踏んだことは、二人の絆を「戦友」にまで引き上げたのである。

その時、北方がざわついて大挙が起こった。

と同時に、ファラを呼ぶ女性の声が甲高く響いた。
新しい仲間を連れてきたルアーズたちだ。

「ずっとお待ちしていましたよっ!!」
「やるわねっ、一気に片をつけましょう!!」

ここからのセト軍の壊乱は物凄かった。

ファラの放浪生活も長かったが、パーティ戦術の経験においてはサザナイアたちに数年の長がある。

左将の女剣士オオンが激しく躍り掛かるも、鮮やかに、見事に一撃で屈服させ、立てなくした優美な剣がファラの視界に焼き付けられた。

「あれがサザナイアさんか、まるで流星のような人だ・・・。」

剣閃と動作の美しさに、一瞬見とれてしまった。

押し返す敵の大群はまだまだ予断を許さない。
しかしファラはみるみる力が増してくることに驚いた。

仲間との共戦が、これほど楽しいことだとは・・・!!

地を走る大砲のような閃光が、太く長く、どこまでも飛んでいった。

男性の魔法使いアンバスが放った光である。
それは殺傷力を持たないかわりに、金属の武具を崩壊させる力があった。

戦線を渦巻くハリケーンのように走ったルアーズの回転蹴撃が次々に、驕れる兵らを薙ぎ倒すのを見て、ファラは胸の空(す)く思いがした。
彼自身、戦いを通じて、その同じ思いを、フィヲをはじめとする後続のロマアヤ兵たちに抱かせてきたのだ。

天を衝く勢いが生まれて、混戦を敵の要塞リダルオ目掛けて一直線に走り抜けるのは騎士ルビレムである。
彼の雄渾を見るや、敵兵らも過去の戦闘の記憶を蘇らせて舌を巻き、ついに降伏する者が後を絶たなくなった。

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