The story of "LIFE"

第 07 章「展転(てんでん)」
第 03 節「古都の防塁(ぼうるい)」

第 16 話
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「仮にだ、僕や巡査隊の誰かがピンチになって、やられると思っても、きみは助けに入ってはいけない。
ゴーツさんがその装備に込めてくれた心遣いを忘れないように。
非戦闘員としての役割は、まず自分の安全を確保しながら、真っ先に馬車まで逃げ帰ること。
更に、無事で戻る仲間がいたならば、戦いには敗れても、生き残った者を生き延びさせることが大事だ。」
「道を阻まれた場合には・・・?」
「抵抗しない。
捕虜になるのさ。
危害を加えられそうになったり、相手が助ける意思を持たないと分かったなら、一か八か、隙をついて逃走する。
助けてくれそうな人がいたら大声で呼ぶ。」
「わかりました・・・。
でも、いつまでもそんなじゃ、ぼくはいやです。
今日はきっと、何かをつかんでみせます。」

バリアの内側、建物の外には一人の術士もいなかった。
ついに6人は城塞ザベラムへ突入する。


その頃、ザベラムからテビマワへ向かう道々に布陣しているLIFE騎士団・各部隊は、屋根のない馬車に乗った悪魔結社マーラの大軍が押し寄せていることを知った。

早ければ1時間以内に戦闘になるだろう。

第三部隊長ウタックは、はやる気持ちを抑えつつ、皆を集めて作戦会議を行った。

全員が新しい鎧を着けている。
胸には“LIFE騎士団”のエンブレムが入っていた。

ナズテインが手配してくれた、魔法を受け付けない防具である。
ソマやヤエ、LIFEを志願するアミュ=ロヴァ市民の手によるものだ。

「俺の部隊が最初に斬り込む。
レヂョウの部隊は、敵の隊列に遅れた者を捕縛していってくれ。」
「わかった。
どれぐらい削れるかな。」
「テビマワに入(い)れるのは最小限にしたい。
半分は潰してやるさ・・・!!」

サウォーヌの爆薬使いワダイルが自ら言った。

「ウタックさんの攻撃前後で、自分が援護します。」
「よしっ!
終わったら合流しよう。
そのままテビマワへ攻め返すぞ!!」

最初の襲撃はそれでいいだろう。
次に問題なのは、彼らが抜かれた後だ。

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