The story of "LIFE"

第 06 章「使命」
第 03 節「総力戦」

第 10 話
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「俺が入ったことを騒いでいるのではないぜ、たぶん。
一度さ、上から外に出て、下へ回るから、お前、番兵を呼んでやってくれ。」

ソマは頷いた。
ヱイユは飛翔して、塔内の空洞を伝い、最上階から外に出ていった。

「なにか、あったんですかー!?」

下へも上へも、声がこだましていった。

「すまないが、力を、借りられないか!」

番兵の応答があった。

「私にできることなら、なんでもー!」

扉のカギ束を鳴らしながら、2階から女の番兵が駆け上がってくる。
ヱイユはきちんと扉を閉めて行っていた。

「収監中のあなたに、こんな頼みをして・・・。
恐れ入るが、魔法使いだったな?」
「ええ。
何か、緊急の事態ですか?」

血相を変えて息を切らす番兵の様子から察しがつく。

「宮殿の地下に、巨大な魔物が現れたのだ・・・!!」
「大変!
それを倒せばいいのね!?」

あまりの恐怖に体が動かなくなってしまったらしく、番兵は頷くばかりで、声が出なかった。

「心配しないで。
必ず、みなさんを守りますから。」

ヱイユと一緒に戦闘に立てる。
ソマは、相手がどんな怪物であろうと、恐れは感じていなかった。

それよりもむしろ、LIFEの誠意を示す機会がようやく来たと、大いに力を漲らせて駆け下りていった。

「ははっ、恐いもの見たさか?」
「ちがうもの!
ねえ、どっちにいるの?」
「俺がついているからって、あまり気を抜くんじゃないぞ。」

本殿の下に、3層の厚い地下階がある。

何がいるかは分からないが、そこへ入っていくより他ないだろう。

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