The story of "LIFE"
第 06 章「使命」の詩
“LIFE”とは常に
彼と、その呼びかけに呼応する
仲間たちとが紡ぎ出す、
悠久にして永遠の物語
だが現実を見れば、
あくせくと働く
生きるために働く
子孫を残すために
家族を養うために
子供を育て
伸びゆく力を養い
時には生きることの厳しさを教え
大きくなれば喜び、
やがて、一人立ちすれば
一つの役目を終えて
「老い」という喪失の果てに
最後は生命活動を終える
弱いものは強いものの糧となり
一部となり、
力となり血肉となる
にもかかわらず、
強いものは
弱者から得たものを生かしきれるか、
浪費しないかといえば
決してそうとは限らない
「何」のために
大切な、限りある我が“生命”を使うのか
「何」に一生を捧げるのか
愛惜する余り、
この世にただ一つの自身の“生命”は
どれにも変え難いと言って
何もしない「目的地」のなさは
人生に深刻な迷いをもたらす
するといつしか
「目的地」を持たない生命には
値打ちなどないと
否定的な観念を持ち出す闇が現れて
当事者が、その周辺が、
“LIFE”を冒涜し始める
労働は何のためか
最低限度でも価値を証明するためだ
家族を持つのは何のためか
自他に広がる、
創造的な人間を増やすためだ
では、人は
何のために生まれ
何のために生きるのか
“生命”あるいは自身の“存在”という
どこまでも向上し得る“最極の至宝”を
自らが見つけ出すのみならず、
全ての他者の中、
“生命”の中に見出し、
開花させ、
“生命”は“無上の宝珠”であることを、
過去・現在・未来の
生きとし生きる、
生死を繰り返す、
全ての当体の内で
完全に証明するためにこそ生まれ、
そして生きるのだ
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