The story of "LIFE"

第 05 章「宿命」
第 03 節「羅針盤」

第 06 話
前へ 戻る 次へ

ボルフマンが歩み寄り、話しかけてきた。

「きみは『悪魔結社マーラ』を知っているか?
彼らがその仲間なのだが。
それ以前に、前回の満月、きみは『世界の中心』にいたのではないか?」

今改めてこの男の話し方を聞いた時、ファラはリザブーグ行きの前、LIFEの一行と初めて出会ったフスカ港での事件、山の祠で狼のヴィスクを巡って対決した、科学者の姿をした機械人形のことを思い出した。

数百年に一度、太陽と、地図の上での母なる星「アズ・ライマ」の中心である「月狼の祠」、そして月が一直線上に並ぶ時、大いなる力が祠に集まると信じられていた。

博士たちの話では、LIFEの一行が祠を中心に形成した五芒星の方陣が効力を発揮しないほど、更にずっと外側からかかる六芒星の、絶大な負の魔法場がはたらいていたという。

「たしかに『皆既食』の月と太陽を結ぶ線上に交わった地点とその裏側の地点では宇宙からのエネルギーが得られよう。
だがな、あの大半は、伝承に基づいて人間が集めた力なのだ!」

これを聞くとファラも畏怖を覚えた。
首謀者と思った相手が精巧な機械人形だったため、姿の見えない敵と戦わされたような形であり、糸を引く人間がまだどこかで暗躍しているのは確かである。

「それで、あなたたちは事件と何か関係があるのですか?」
「はっはっは、城下町で『月狼』を見た時は我が目を疑い、全身が震えたよ。
まさか、きみのような術士に召し取られていたとは!」

なぜ彼らは月の力を狼のヴィスクに注ごうとするのか。
事件があった真っ赤な満月の晩にしても、大き過ぎるエネルギーは蓄えられず発散していき、月が「アズ・ライマ」の本影から出始めた時には助けに来たザンダに術士が倒され、ヴィスクはメゼアラムから解放されてしまった。

「『あるお方』がLIFEのフスカ行きを狙って準備なさっていたのだ。
メレナティレで襲撃させたのも同一人物。
それは必ずしも悪魔結社マーラと限らない・・・。」

前へ 戻る 次へ
(c)1999-2024 Katsumasa Kawada.
All Rights Reserved.