The story of "LIFE"

第 05 章「宿命」
第 02 節「“LIFE”を継ぐ者」

第 07 話
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「さっきの魔導砲を使われたらきつい。
うかつに撃てない。
供給役がいなくなって、こいつもぼくから奪おうとするだろうか?」

トゥウィフで切り裂いたり重力で動けなくしたり、武器破壊で爆破したり、持ち上げて地面に叩きつけたり、いずれも魔法の発動であり、もし放ってエネルギーとして吸収されれば、極めて危険な反撃を招いてしまう。

『ヒントとなる魔法制御文字を幾つかここに記す・・・。』

少年の脳裏に、博士が弟子たちに書き残した手紙の1頁、そこに書かれた文字が思い起こされた。

「そうか、『レウル』の文字・・・!!
こうやって使うのか!!」

ちょうど数日前、北のレボーヌ=ソォラで、ヱイユがタフツァに渡して、トゥウィフを封じ込むのに使った、魔法制御文字である。

シェブロンは、ファラに最後の魔法「グルガ(生滅)」を覚えさせるために、殺生以外の目的でグルガを用いる一つの方途としてこの文字を示したのである。

タフツァはロニネを破る唯一の魔法「トゥウィフ」を封じることで、どのような魔法もロニネで受けて戦える、「無敵状態」を得た。
今ファラは、こちらの魔法を吸収させない目的で、テティムルを封じ込めてしまいたいのだ。

レウルは方向を持つ文字であり、テティムルの文字へ向けてグルガの文字を配置する。
この魔法が力を及ぼす範囲では、一切のテティムルを無効にできるはずだ。

タフツァはアンチ・トゥウィフのバリアで自身を守った。
ここでファラは、相手と自分を囲う、半径10メートルほどの円の内側をアンチ・テティムルの空間として立ち上げた。

速攻で両手をインツァラによって撃ち落とし、空間を開放した。
もう吸収される心配はない。

「ゾー(重力)」で相手の体を軽くしたファラは、そこへタックルして、壊れた「インプ」のほうまで突き飛ばし、自分にロニネを張って、天から迸る雷電を呼び起こすと、2体まとめて機械の残骸へと変えてしまった。

「あーあ。
私の出番はなかったわね・・・。」
「ロボットには慣れました。
対人戦では誰もルアーズさんに敵いませんから。」

一人残った技師は、荷車を捨てて逃げ去った。

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