The story of "LIFE"

第 05 章「宿命」
第 02 節「“LIFE”を継ぐ者」

第 03 話
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「ところで、これは何の部隊なの?
きちんと税金を納めている以上、知る権利があるわ。」
「残念ながら教えられない。
極秘任務でね。」
「そう。
・・・森中に徘徊している、不良品のロボットにひどく迷惑しているのよ。
城下町に住む人はみーんなね!
あなたたち、メレナティレの軍隊みたいだけれど、あれをどうにかしてくれるっていう任務じゃなくて?」

これには隊長が気を悪くしたらしい。
部下の前で隊をけなされて黙ってはいられない。

「不良品だって?
ちゃんと動いているじゃないか。
ほら、ここにも6機ある・・・!!」

技師たちが1体ずつ、起動させていた。

「極秘というだけあって、あまり首を突っ込まれると、生かして帰せなくなるんだが、どうしてくれようか?」
「くだらない不良品部隊に、誰が好んで首を突っ込みますか。
そんな危険なもの、もちろん、全部壊してやるわ。」
「それ、こんな所で動かすんですか?
破壊目的のメカなら止めますよ。
・・・ルアーズさん、御者さんと、馬をお願いします。」

砲口を向けてきた最初の1機に向けて、ファラが狼のヴィスクの力を借りて「トゥウィフ」を放った。
胴体が真っ二つに切断された所へ、盾を構えて突っ込んだ。
技師が森へ逃げ出す。

兵隊がサーベルを引き抜いて、斬りかかってきた。
ファラは無刃刀で受けたが、剣と剣が当たった瞬間、敵のサーベルは螺旋状に丸まってしまった。
変化の魔法ドファーを込めたのである。

「えっ、そんな武器でぼくと打ち合うんですか!?」

後方に回った部隊長が、銃器を構えてファラを狙っているのが見えた。
1発、2発と弾が飛んできたが、ロニネに当たって地面に転がった。

2機目のロボットがハンマーと盾を持って襲ってくる。
ファラが機体にゾー(重力)をかけて、身動きできなくした。

次に動き始めたのは両腕に4本ずつランチャー砲を搭載した機体である。
これは手強そうだ。

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