The story of "LIFE"
第 05 章「宿命」の詩
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千差万別の生命は
いずこより来たり
いずこへ向かうか
命に宿る無数の闇と光
念念に起こっては移ろい
同じ悔恨を繰り返す

善悪渦巻く人間社会で
行く先があってかなくてか
進んでは押し戻され
揺らり揺られて漂う船

生死生死の展転で
経てきた暗い罪悪の道
古い縁(えにし)に巡り会い
引きつ引かれつ元の塚

“生命の尊厳性”への信仰という、
自らの願いで鉄鎖を断ち
光求めて運ぶ歩み

しかしながら
悪に染まった自己までも
流れ漂う我までも
過剰に保護する偏執(へんじゅう)は
光を嫌い、善を嫌い
狂いに狂った暴力で
社会を転落へと扇動する

“生命”に背き続けた悪徳が
ついに深淵まで墜ち
地上天上を怨(あだ)み嫉(ねた)む
悪魔共(ども)の恰好の餌食となって
魔性に恣意(しい)の器を与える
もはや自ら節制の利かない
憐れな存在
他者に完全に破られるまで
自身を制圧した悪から
逃れられない

それが悪であることを
誰もが痛切に知る日まで
善悪混交の鬩(せめ)ぎ合い、
カオスの様相がまだ続く
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