The story of "LIFE"

第 04 章「開戦」
第 03 節「人生の師」

第 03 話
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LIFEの護衛騎士ノイは、昔の同僚であるオルグスという男を追跡し、住居を突き止めていた。
元から卑屈な性格ではあったが、職を失って動物に当り散らすとは情けない。

「どうしてもわたしに見られたくないようでした。
奴もプライドがあるでしょう。
しかし住んでいる所は分かりました。
LIFEの騎士団を作るにも、最初にオルグスが来るとは思えません。
他の騎士たちに誘いをかけながら、協力させるようにします。」

ノイ自身は酒を飲まない。
飲もうと思えば飲めただろう。
だが彼にはもはや私生活は要らないのだ。
LIFEの中に身を置き、どんな時でも博士と一行を守ると決めている。

その彼が、今回は酒場に出入りして仲間を集めなければならない。
味方を作ろうというのに、その酒の誘いを断り続けることができるだろうか。

「わたしは守るべきもののためには酒に酔わないという、騎士としての誓いのために飲酒を断るのです。
彼らも必ず分かってくれるでしょう。」

それからシェブロンは、特にファラに対して、具体的な指針を与えた。

第一に、全ての魔法を習得すること。
第二に、ノイから剣術の指南を受けること。

魔法はメゼアラムで捕らえた魔物の力を借りるのではなく、彼自身の魔法でなければならない、と条件を加えた。

「狼のヴィスクの力を借りて『トゥウィフ』や『パティモヌ』を使っても、それはヴィスクの“生命”から発する魔法であって、君自身の“生命”から発する魔法ではない。
ここで君に求めたいのは、君自身の“生命”の発露としての、全ての魔法の習得なのだ。
・・・まずは四属性をマスターしなさい。」

博士からファラに、「クネネフの本」「ドゥレタの本」「パティモヌの本」が贈られた。

「室内で学習することももちろん可能ではあるが、実戦で経験を積んできた君は、城の外で実戦を重ねるのがいい。
ルアーズさんに助けてもらいなさい。
彼女から学べるものがたくさんあるだろう。
それからノイ君は毎朝、ファラ君に剣の稽古をしてあげてほしい。」

こうした環境というものは、求めて得られるものではない。
自分の身を守りさえすればよかった一人旅の頃とは違うのだ。

万人の生命の奥底に厳として存在し、個性によって輝く、“無上の宝”を目覚めさせる戦いが始まった。

ファラの生命は、最後の一波まで、その実現のために使って悔いることはない。
してみれば、万物の願いと彼の生命とが、実に一体化しつつあった。

この瞬間に時は満ち、時は熟して、大宇宙の歯車は、一人の少年の“生命”という歯車に動かされ、回転を始めたのである。

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