The story of "LIFE"

第 04 章「開戦」
第 02 節「時の覚醒(かくせい)」

第 19 話
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武器屋はサウスイーストタウンで見た店よりも広く、入口に会計があって青年が書物に目を落としながら番をしていた。
奥は鍛冶場になっており、店の主人が椅子の背もたれを抱くように座っている。
武器にでも見入っているのだろうか。

来客に気づいた青年がそっけなく声をかけてきた。

「あと30分くらいで閉めるよ。」

それだけあれば武器一つ選ぶには十分だ。
木の床に靴音がよく響く。

「こんにちは・・・。
クーポンを出しているんですか?」

主人はファラを見てハッとしたらしい。

「ああ、お得意様には券を渡しているが。」
「スヰフォス先生が、どれか選んできなさいって言われたんですけど・・・。」
「学師様か。
教え子かい?
よく武器を買ってくださる。
その券は、2000チエル(CHL)分だ。」

ファラはまずバトルワンドを見た。
魔法発動に特化した装飾品のような杖と違って、打撃を与えるためのハンマー状のものや、高価なものでは先端の鈍器部分に宝石を埋め込んだものまである。

実戦で使う場合、攻撃にはいいが、防御はどうか。
彼が求めているのは、戦杖ならば柄で剣撃を防げるような、全体的に強度のある武器だった。

かと言って、「槍」では突きの殺傷力が強すぎて、思い描くような戦法に向かない。

次に「剣」を見た。
主に示威目的で佩(は)かれる、薄い片刃刀の「サーベル」には、まず縁がなさそうだ。

では大振りの両刃刀か。
ルアーズのカタールナイフが鉄をも貫くと言っていたことを考えると、鋼鉄の剣で機械兵を撃退するのもいい。

だが、どうせなら長い旅の途上、相手を選ばず万能に対処できるような何かが欲しい。
やはりスヰフォスが勧めてくれた、「魔法発動用の剣」があるならば見てみたいと思った。

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