The story of "LIFE"

第 04 章「開戦」
第 02 節「時の覚醒(かくせい)」

第 14 話
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ファラは10歳の頃にアミュ=ロヴァの外れにある小さな村で「ヒムソン法師」という人に拾ってもらい、14歳の年までそこで暮らした。

その後、一人で旅立つことを許されて自由市国ミルゼオを南下する途中でこのスヰフォス学師と出会い、実戦での身の振り方など、彼の独自の理論を教わる機会があったのだ。

半年ほどの期間ではあったが、ファラは旅をしながら、学師の授業のおかげでどれくらい助けられたことか。

3人目に出会った魔法の師が召喚魔法メゼアラムの使い手だった。
だがそのうち存命なのはスヰフォスだけである。

「今日は何を探しにきたんだ?」
「ええと・・・。
ここへ来るまでにロボットと戦闘になったんですけど、木の杖じゃあ心細いと思って。」
「うむ、カーボンは高いからな、金属の杖か。」
「ちょっとはお金を持っていますので、戦杖を見に来ました。」
「それもいいが、ワシはお前の杖の使い方を見ていて、親父さんの剣の手ほどきがあったことをいつも思っておった。
あれからどうだ、会えたのかね?」
「いいえ、まだ手掛かりがなくて。
でもここは母の最期の地ですし、そう、ぼく、両親も加わっていた、LIFEというメンバーに入れてもらったんですよ、先生。」
「LIFEか、うわさには聞いている。
難しい話のようだが、魔法使いたちはそれなりに畏敬の念を持っているぞ。
すると、ようやくお前も帰るところを見つけたわけだ。」
「ほんと、初めてしっくりくるお話でしたよ。」
「いずれは剣の腕前も磨くといい。
戦杖もいいが、魔法発動用の『剣』はどうだ。
ノースイーストへ行けば手に入るだろう。
このクーポンをやるから、いいのがあったらもらっておいで。」
「先生、ありがとうございます!
今はどちらにいらっしゃるんですか?」
「友人の家だ。
この区の片隅にある。
住所を書いておくからいつでも来なさい。
あと2週間でビオムの村へ出発するがな。」

学師は紙片にペンを走らせた。
ファラは受け取った紙の余白にアイディールの宿の名前と場所を書き、切り取って渡した。

「ビオムにお住まいですか!
私の仲間の『サザナイア』という女剣士をご存知ないですか?」
「おお!
幼い頃からよく知っているぞ。
旅に出るまではワシの戦術をよく勉強してくれていた。」
「彼女はあと何ヶ月かビオムに滞在すると思います。
お帰りになる頃は村にいるのでは。」
「なかなか縁があるのお。
一度、LIFEの方たちにも伺うようにするよ。」

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