The story of "LIFE"

第 04 章「開戦」
第 02 節「時の覚醒(かくせい)」

第 09 話
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「『バックラー』なら王国騎士団からもらってこれると思います。
できるだけ軽くて丈夫なものを探してきますよ。
ただ『戦杖』となると、騎士は剣術を主体としていますので、町で求めるしかないかもしれません。」
「父と母の影響のようで、ぼくは剣術と魔法のテクニックを融合させた戦法を考えているんです。
まず武器に魔法を宿らせて使うところから。」
「私は魔法を使えないけれど、仲間の魔法使いが『グローブ』や『ナックルダスター(メリケンサック等の武器)』に色々な魔法を込めてくれて、実戦で使っているのよ。」

この時、馬車が止まった。

「ほうら、どうした。」

御者が叩いても馬は進もうとせず、怯えたような声を出して足踏みしている。

「まだ川には距離があるはず。
何かいるに違いない。」

ノイが馬車から降りてみると、南前方からこちらへ向かってくる機体があった。

「機械兵ではないな。
それに、・・・少し大きいようだ。」

馬が暴れるといけないので、御者は馬車から外して離れたところへ連れて行った。
トーハも一緒に退避する。

博士も臨戦態勢を取ったが、ファラとルアーズはそれよりも前に飛び出して護衛の意思を示した。

「両肩に一基ずつ、ランチャーを積んでいる・・・!!」
「最初にあれを破壊しておかないと。」

ノイが背後を取ろうとしているので、ファラは相手を引き付けるように立つと、機械にも有効な「ロニネ」でバリアを張って出方を待った。

ボディに「W180-PM」と書かれた記号が機体の名称らしい。

前方に現れたのが「敵」であると認識したこのマシンは、「機関銃」による掃射をしかけてきた。

足元を狙っての攻撃だが、弾丸はロニネに当たって跳ね返っている。

「『ロニネ』を破るのは魔法の『トゥウィフ』だけではない。
『衝撃』を伴う攻撃には気をつけるんだ!」

ランチャー砲を使われたらバリアは壊れてしまうだろう。
一発を防げたとしても、連射されると危険である。

トーハが博士の後方に戻ってきた。

「肩のミサイルは1発ずつだ。
なんとか止めてしまえ!」

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