The story of "LIFE"

第 03 章「彷徨(ほうこう)」
第 02 節「文献探し」

第 03 話
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「やったね、ばあちゃん!
まずは一つ、『文献』が見つかったじゃないか!!」

モアブルグに到着後、特に行く宛てもなかった老婆ヴェサは、ザンダとライオンのドガァを連れて、広場で一休みをしていた。
やがて日が暮れてきたので、そろそろ宿へ向かおうかと言っていた時分、ドガァが黒ローブの男を見つけたのである。

「ザンダ、これが読めるかい?
『古代語』だよ。
今にまで伝わっているのは、『魔法文字』くらいなものだろうね。」
「うわぁ、本当だ!
誰がこんなの読めるんだよ・・・。」
「今夜の会議で読んであげるよ。
・・・ソマやタフツァも、勉強しているところだろう。」

ヴェサは、黒ローブの男たちを町の「巡査員」に委ねることにした。
モアブルグでは、体力に優れ、一通りの回避魔法を身に付けた者の中から、「巡査隊」と呼ばれる人々を選抜し、警備に当たらせていた。

そして、例の「文献」は、術士たちから侵入を受けた家の学者が、ヴェサに譲ってくれたのである。


この日の会議には、新しい仲間が一人加わっていた。

「紹介するわ。
彼女は西の『ザベラム』から来た、魔法剣士のヤエさんよ。」

先刻、フィヲが皆を迎えに出た後、ソマとヤエは部屋へ行き、旅の目的や、ここに滞在するまでのいきさつなどを話し合った。
どうやらヤエは、究極の魔法“LIFE”についての様々な知識を持っているらしい。

「少しの間、ご一緒させてもらうことになりました、ヤエといいます。
『古都アミュ=ロヴァ』の生まれです。
・・・実は今、『ザベラム』で大変なことが起こっているのです。」

彼女の声は、次第に震えを帯びてきていた。

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