The story of "LIFE"

第 02 章「連動」
第 01 節「未来の珠(たま)」

第 08 話
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古(いにしえ)の「塚(つか)」が焼かれたという伝えは、王国から派(は)されている、当時すでに形式化していた土地の官吏(かんり)らによって後日発見され、たちまち国中へ広まった。

宮廷(きゅうてい)術士たちはしきりに「祟(たた)り」があると訴え、城はパニック状態である。

この隙(すき)に乗じて、「悪魔」たちは王族と王宮に仕える者どもの内へと入り込み、即座に国を滅ぼしてしまった。

一層悪いことには、領民(りょうみん)たちの大半は、ついぞ国家の異変に気付くことなく、それまで通り隷属(れいぞく)してしまっていたのである。
つまり、従う者は「悪魔」に魅入(みい)られ、反抗する者は「消される」、というのが、この半年間の「暗黒」の実態だったといえる。

シェブロンが推察したように、早くも次の日には上空が晴れ、一層不気味な様相(ようそう)を呈(てい)してきた。

この日も「LIFE」の人々がシェブロンの部屋へ集まってきたとき、珍しくまだ起きていたヱイユは、「最後にやってきた男(この晩も、彼は遅れて到着したのである)」を見るなり、スッと剣を抜いた。

「きさま、出ていけ!」
「おおっと、恐いボーヤだ。」

男は子供に言われるまま、今きた道へ戻っていった。

奥ですでに始まっていた会議の参加者たちも、このやり取りには気付かなかったので、人の好(よ)いトーハやノイなどは、「今夜、彼は来ないらしい」と思い込んでいたほどである。

男は、王国古代魔法研究員の反乱兵で、「ヨムニフ」という人物であった。

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